SUNRISE SUITES KYOTO サンライズスイーツホテル           備忘録(再2)

仕事

宮大工と初めての仕事、舟肘木、大斗肘木、三つ斗、木鼻、虹梁、格天井、格天井、高欄 etc

予算は考えなくて良いとスタートしたので、外部の造作は総ヒノキと決め業者を捜したのですが,物量と納期を考えると簡単に見つかるはずも無く当初話を進めていた業者は,早々に断念し結局元請けの建設業者が宮大工を見つけてなんとか前に進むことができました。
宮大工集団の平村建設さん 今回何度も助けられることになりこのプロジェクトは、平村建設さん無しには完遂していないと思います。

デザインに関しては、知識が乏しい為毎日東寺に通い詰め、事務所の壁中東寺の写真を貼付け色々な資料をあたりながら手探りで進めました。
入口の虹梁については、東寺の南門のデザインを参考したのですが、平村棟梁から「様式的には大仏様になるので大丈夫ですか。」と問い合わせがありましたが,当初全く質問の意味が理解出来ず、確認すると南門の様式が鎌倉時代以降になるとわかり斗組で作る構造ではなく肘木等を貫で支える構造になっていました。
勘違いの元は、全てが同時代の建設だと思っていたことあります。東寺の建物でも建設時期がづれていたり、落雷の火災等で後から立て直したり時代が違うようです。
大仏様(だいぶつよう)は、日本の伝統的な寺院建築様式 東大寺の南大門が有名です)

一口メモ
エレベーターホールに使われているナグリし上げ木壁,今でも釿(ちょうなで仕上げるのですか質問したところまさかと軽く笑われ、機械でしかもドイツの歯が良いと教えられる。(宮大工さんも近代化されてるようです)

斗組
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軒先に120を越える吊り燈籠(高岡銅器)吊灯籠は佛教か神道か?

東寺のイメージを基本にデザインを進めて行くとどうしてもホテルとしての華やかさに欠けるためコンセプトからは少し外れるのですが、軒先に120を超える吊灯籠を吊るす事にしました。
提灯が旅館や料亭の軒先にずらっと並ぶ事は良く見かけますが、これほどの数の吊灯籠は珍しいと思います。
 あまり派手にならないように計画したのですが、スタッフから寺院と吊り灯籠の組み合わせに違和感を訴えられる。確かに関西では、春日大社の吊灯籠が有名なので神社のイメージが強いのですが、元々 灯明は闇(無明)を照らす智慧の光といわれており、来歴は佛教からではないかと思います。
また、東寺の伝承には、空海上人が東寺に来られた時、伏見稲荷の神様が挨拶(?)に来られたと言う話もあるようなので、稲荷神社とも縁がありデザイン的には問題ないと考えました。
(ホテルには吊灯籠とは別に神社的な要素も取り入れています。探してみてください。)

一口メモ
今も東寺では、空海さんの食事が毎日2回運ばれています。1200年間続いてるそうです。
吊灯籠は高岡銅器で有名な竹中銅器さん (デザインには五重の塔が入っています)

サンライズスイーツホテル 備忘録(再1)
サンライズスイーツホテル 備忘録(再3)
サンライズスイーツホテル 備忘録(まとめ)

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